『ベンジャミン・バトン』オフィシャルサイト
ちょっとネタバレっぽい感想になると思うのでご了承ください。
観たあとからジワジワと泣けてくる作品でした。
80歳の身体で産まれ0歳児の赤ん坊の姿で死んでいく、数奇な運命を背負った一人の男の人生の物語。
でも彼が辿った人生の中身は、途中戦争もあったりはしますがごくごく普通の人々が辿る人生と何ら変わりないものでした。
様々な人々との出会いと別れ、様々な体験、友情、初恋、失恋、別離、苦悩、そして死。
外見上の奇妙な変化に不思議な感覚を覚えますが、過剰な演出をすることなく淡々と人生を描いている事で、かえって人の一生についていろいろ考えさせられる作品になっている気がします。
ただ観る人によっては、あまりに淡々とした内容なので味気なく感じる人もいるかもしれませんね。Yahoo!のレビューとかちょっと見るとそういう意見もあるので。
見る人の年代や人生について考える状況や心情によって受け止め方も変わるのかなぁと。
私個人は167分もある作品と知らずに観に行って、167分も経ったと感じずに観終わりました。いや、ホントまったく長さを感じなかったんですよ。それだけ彼と運命の女性デイジーの人生に入り込んでいたということでしょうか。
主役のブラッド・ピットは個人的に作品によって好き嫌いが出るんですが、今回は良かったです。数奇な人生を淡々と自然に演じていて、その抑えた感じが良かったです。若くなった姿の綺麗なこと!(爆)。
それと何よりも今回の作品で大きいのは運命の女性デイジー役がケイト・ブランシェットだったこと。
彼女が演じることで、作品全体にどこかクラシックで上品で、それでいてファンタジックな雰囲気が出たと思います。こういう美しさは個人的にツボなのでいや〜、彼女の存在はポイント高いです。
その他の俳優さん達もピッタリはまっていて素晴らしかったです。育ての母クイニー役のタラジ・P・ヘンソンや、初恋の相手エリザベス・アボット役のティルダ・スウィントンとか(彼女は後にちょっと微笑ましい出方をします^^)。
久しぶりに洋画で見応えのある作品に出会えた気がします。